注意すべきトラブルとその前兆
- 位置ずれの発生
- 原因が不明瞭なエラーや停止の発生
- 異音やガタの発生
産業用ロボットのトラブルを大きく分けると3つの特性がございます。
一つ目は、サーボ等制御装置の不具合です。高速で同じ動作を繰り返す産業用ロボットにはサーボ機器が組み込まれています。このサーボ機器に不具合が発生することで位置ずれ等の様々なトラブルが発生します。
二つ目は、断線による故障です。産業用ロボットにはロボット内部を通っている内部配線と、ロボットに電源や信号を伝達するロボットケーブルがあります。強度が高いためよほどのことがない限り切断されませんが、強い力で挟まれたり、電圧の関係で強い負荷が生じた場合に断線する可能性がございます。このケーブルが断線してしまうと正しく電力や指令が伝達されず、起動やロボットの動作に異常をきたしてしまいます。
三つ目は、マニピュレータの故障です。ロボットアームを意味するマニピュレータ内部には減速機やモーターなど精密な機器が多数組み込まれております。マニピュレータ内部の機器はグリスによりスムーズに動作していますが、摩擦や周囲環境(高温・乾燥)等によりグリスが劣化してしまうと部品同士の摩擦により破損が起こり異音やガタなどの不具合が発生し故障の原因となります。
よくあるトラブルの対処法
- ガタ・異音・グリス漏れの確認
- 部品交換やオーバーホールなど
- 専門業者による診断から修理まで一貫対応
トラブルの対処法は大きく分けると3つございます。
一つ目は「日常的なメンテナンス」の実施です。各メーカーごとのマニュアル等に日常的なメンテナンスについて記載がございます。ガタ・異音・グリス漏れの確認やロボット据え付けボルトの増し締め、トラブル履歴のチェックなど日常的なメンテナンスを実施することで、大きなトラブルにつながるような小さな変化に気づくことが可能です。
二つ目は「定期的なメンテナンス」の実施です。ロボットは「稼働時間」や「導入年数」などにより定期的にメンテナンスを実施する必要がございます。日常的なメンテナンスと同様に、一定期間ごとにバッテリーやグリスの交換、オーバーホール、ベルトの張りの確認などのメンテナンスを実施する必要がございます。
三つ目は本サービスのような「専門の業者によるメンテナンス」です。産業用ロボット導入後、メンテナンスをしたことがない、よくわからないといった点検やメンテナンスでお困りのお客様がおられましたら是非お声かけください。