よくあるトラブルの対処法
- 取り付け精度の向上
- 洗浄・軸全周磨き・チューブ等新作
- ボール全数の交換・調整
ボールねじの経年劣化や仕様外での使用による故障、異物混入が発生した場合は、自社で修理を行うのは非常に困難であり、専門の知見を持つ業者への依頼が必要となります。
当社では、ボールねじの修理を依頼された際、以下の作業を行います。
①ボールねじの分解
修理依頼を頂戴した場合、まずはボールねじを分解いたします。バックラッシュが発生しているボールねじについては、回転させることで簡単に軸から抜けますが、衝突による変形などを伴うボールねじについては簡易に分解できないため、当社のノウハウ、設備を用いて引き抜きます。
②洗浄
分解したボールねじは、金属専用の洗浄油を用いて洗浄します。油焼けが発生している場合は、油焼けについても洗浄します。洗浄後は、傷や打痕がないか確認いたします。
③軸全周磨き
洗浄後、軸磨き専用の旋盤に乗せ、全周を磨きます。この作業にて、錆が発生している軸についても、磨きを掛けます。
④チューブ等新作
循環チューブが折れる等、問題が発生している場合、チューブを新作いたします。メーカーごとにチューブサイズ・形状は異なりますが、現物を採寸させていただき、同形状ものを再度製作いたします。
⑤ボール全数交換
軸磨き、チューブの交換が完了しましたらボールを全数交換いたします。ボールについては、ほとんどの場合摩耗があるため、必ず全数交換となります。
⑥再組立、調整
軸ネジ溝の摩耗量によって全周にわたって一定の予圧とはいきませんが、概ね問題の無い予圧量や回転となっているかテストします。ノウハウや経験が求められる作業となります。